十二夜(Osaka Shion Wind Orchestra版)
以下、Facebookにて公開されていた音源です。
各楽章の解説もわかりやすいので、参考まで。
「十二夜(御意のままに)」
作曲:アルフレッド・リード
指揮:秋山和慶
演奏:Osaka Shion Wind Orchestra
◆Ⅰ.前奏曲、イリリア
今回の「十二夜」はA.リード自身、「ハムレット」「オセロ」などに続くシェイクスピアの戯曲に基づいた作品です。
十二夜とは、クリスマスから12日目の1月6日の夜を指し、クリスマスから新年にかけての一連のお祝いの最後の日にあたります。イギリスではその日は思い切って陽気に楽しもうという習慣があり、当時のエリザベス女王は、この日には毎年宮廷に劇団を呼んで芝居を演じさせたそうです。
▼YouTube
Ⅰ.前奏曲、イリリア
◆Ⅱ.ヴァイオラとオーシーノ
オーシーノはこの話の主人公となるイリリア国の公爵、ヴァイオラは双子の兄セバスチャンと海で遭難しイリリア国に流れ着く女性で、男装してシザーリオと名を変えオーシーノ公爵に仕えています。オーシーノ公爵は金持ちの女伯爵オリヴィアに恋心を抱いていますが、ヴァイオラは公爵に一目惚れ。しかし男装して仕えているので想いを吐露できない。曲はそんな二人の微妙な関係を柔らかく包み込むような音楽で表現します。ちなみにオリヴィアはシザーリオに惚れるという見事な三角関係の状態です。
▼YouTube
Ⅱ.ヴァイオラとオーシーノ
◆Ⅲ.陽気な共謀者達
ここに出てくる共謀者達というのはアンドリュー、トビー、マライアという悪友トリオのことです。トビーは女伯爵オリヴィアの伯父、アンドリューはトビーの仲間。彼もオリヴィアに求婚。マライアはオリヴィアの侍女。ここでいう”共謀”というのは、三人組に毎度お説教をするオリヴィアの執事マルヴォーリオへの仕返し(悪だくみ)のことをいいます。軽妙な主部と調性の不安定な中間部が三人組の悪だくみを描いてます。
▼YouTube
Ⅲ.陽気な共謀者達
◆Ⅳ.牢獄の中のマルヴォーリオの嘆き
第3楽章での悪だくみというのは、執事マルヴォーリオが雇い主であるオリヴィアに密かに惚れていること知った悪友トリオが、偽物のラブレターをマルヴォーリオに掴ませるというとんでもない計画のことです。そしてその計画に見事引っかかり勘違いしたマルヴォーリオはオリヴィアに愛の告白をしたものの、気が狂ったと思われ暗い部屋に監禁されます。この第4楽章は、そんな監禁された執事マルヴォーリオの嘆きの音楽となっています。▼YouTube
▼YouTube
Ⅳ.牢獄の中のマルヴォーリオの嘆き
◆Ⅴ.二つの結婚、そしてすべてよし!
「十二夜」最後は、海で遭難していたヴァイオラの双子の兄セバスチャンが生きていて、そのセバスチャンと女伯爵オリヴィアが結ばれ、さらにオーシーノ公爵は、女性とわかったヴァイオーラと結ばれる、という2つの結婚が組み込まれためでたしめでたし(?)で終わるフィナーレの音楽です。皆の踊りで華やかに曲は締めくくられます。
かなり早送りで「十二夜」のあらすじをご紹介しました。ご興味を持たれましたら、ぜひじっくり書籍を手に取ってみてください。
▼YouTube
Ⅴ.二つの結婚、そしてすべてよし!